風立ちぬ

ふりだしにもどるといわんばかりの暑さ。すみれ・ひまわり・フリージア。わたしが里見菜穂子なら山から下りたりなんかしない。涼しい空気のなかで毛布にくるまれてすごす心地よさを手離すなんてできない。けれどやがて戦争が激しくなり、置き去りとなり、忘れ去られ、敗戦から暫くののちにミイラとして発見されて、毛布のなかの手紙から恋するミイラなんて二つ名で呼ばれるようになり世界中を博物館ツアーに担ぎだされたらたまったもんじゃあないから、しょうがないかな。