ワールドが終わり、オスカーが終わり、曇り空で肌寒い。いくつか観ることができた各賞ノミネート作品のなかで監督賞を受賞したジェーン・カンピオンの『パワー・オブ・ザ・ドッグ』がいちばんすきだった。まずロケーションがたまらない。なんて広い。そういえば『ゴールデン・リバー』*1のこともだいすきだし、『LUCKY』*2も、アリッサ・リウのFS*3もすき。かのじょが寂しさや物悲しさを纏うようになったらやばい。
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』はとても高慢で孤独な男がめちゃくちゃにされるおはなし。あんまりの残酷さにおいおいと泣き出したいほどでした。恐すぎ。そもそもはかれが他者を侮り、非情な仕打ちをしてのけたせいなのに。生き残るための逆襲、ジャイアントキリング、でも喝采できなかった。もういない男との思い出を語りつづけ、弟にひっつき、弟の妻にやっかみ、その息子に惹かれる男。おなじ景色が見えてると知ったときの顔ときたらもう、どんだけ寂しかったの。じんるいさいだいのじゃくてんは愛だ。せめてこころを開いたことを悔いることなく逝ったならいいのだけれど。悶絶躃地してついにあつち死にぞし給ける*4なか、それどころじゃないか。あの子も、カウボーイやローマ兵にように自分が何をしているのか分かってない*5わけじゃないあたり、きつい。とはいえいちばんかわいそうなのはうさちゃんです。
ところでユニクロにおかれましては実店舗の壁のうえのほう、ユニクロをお召しのみなさんのお写真で飾られてる、あすこに友野くんの出張プログラム*6写真を、こう、ぐるりと眺めてお楽しみくださいってするといいとおもいます。