びろうなはなし

ある夜半、胃がピキッと痛み、横になるしかないが横になってもすぐれず、やがて野生のかんが告げる危機にトイレにおもむき、下ではないねえ…と便器に屈んで嘔吐した。それで終わりじゃあなさそうで、でも寝床にもぐりこみたかったので戻って、ふたたび胃がひっくり返るのを待った。部屋とトイレとをなんどか行き来し、ふと出し尽くしたかんがあった。お水を飲みたいような気もしたけれど、眠くって、寝た。
嘔吐って、じつは得意で、平素お酒に強い友人の、たまの悪酔いを介抱したさいに、吐けないんだけど?!と虫の息で絡まれたおり自覚したのでした。考えてみれば飲めば必ず吐いたし、車酔い期も数えるとそうとうなキャリアである。