ことば

丘の上の王子馬

『ドリーム・ホース』*1を観ました。大騒ぎでした。競馬シーンに「わー!させーー!させさせー!」とブチあがり、劇中歌の、ごきげん爺さんと村人たちの唱和する痴情のもつれソング*2の、ナイフで刺しちゃったぜ♡のくだりには「さすなーーっ!」と大笑いでし…

あけました

目出度さもちう位也おらが春 小林一茶 “ちう位”は信濃の方言で、あやふや、いい加減、どっちつかず、という意味とのこと。そりゃそうよとおもいます。この寒さのなか、おめでたいようなきもちが自然とわきあがってこようはずがありません。じぶんでくふうす…

サイキックアニマル

カメムシが多く見られる年の冬は寒いというおばあちゃんの知恵袋みたいなやつを信じてはいても望んではいないし、例外を期待させたのは長く続いた春めいた秋なのに、冬は例年通りに訪れただけなのに不意討ちっていうか、これだから冬は…と恨めしさが増します…

no war

朝の膳に向ふ八月六日晴れ 原朋沖 *1 あげぱんとドライフルーツ *1:『合本俳句歳時記』(1997・角川書店)所載

むかしむかし試験の、英語やら古文やら漢詩やらの訳しましょうもんだいで、「△」をもらいがちだった。大意は合っているとのことで、配点の半分から七割くらいをちょうだいしていた。なんならオール△を達成したりもした。意味なんて、だいたいでじゅうぶんだ…

山道の真ん中で蟹が往生していた。つっぷしていた。大きさはカニパンくらい。加熱されたようすはなく、手足もそろっていた。蟹には急な坂だろうし、暑かったからなあ。どこから来て、どこへ向かうところだったんだろう。ちょっと詩にありそうな、蟹死にたま…

誤読

ふだん身近で映画が話題になることがない。だから聞いたことがなかった。テレビやラジオや雑誌などからの情報収集にも消極的なほうだし、ファンでもない。だから知りようがなかった。なによりとくだん難しくもない漢字である。エン,コ、オン。オン?まあ、本…

いじわる

なにかきわどい質問が放たれたらしいにぎわいがあったけれど、 まったく、巨大資本やら政治的対立やらの絡むところ、みずからを危うくする可能性は断固避けるくせに、立場の弱い個人を煽ったり試したりで報道をきどる下衆らときたら。その幼稚さに「意地悪質…

らっこの上着

めぐるめぐるよ嗜好はめぐる。ダウン、カシミア、プリマロフト、ウール、アンゴラ、そしてさいきんはフリースがほしい。なにを羽織ろうが筋肉なしには冷えは解消されないのだろうが、筋トレと違って手早い。 いま欲しいフリース、つやっとハイロフト。雰囲気…

ひょう

投票って、まず字面がパッとしない。voteのような見映えの良さがあればバッヂやTシャツなどキャンペーンも展開しやすいだろうになあとおもう。voteは語源もイカしている。ラテン語でvotum、意味は「願い」「誓い」ですって。ロマンチック~! 翻って、票。 …

知らないことば

たくさんありすぎて、だいたいなんとなくふんいきで、修正しつつ把握している。なんども見かけるなかには、おもっていたのと違う用例もあるから。想像には限界がある。あるいはだいたいなんとなくふんいきで把握したかんじで実用されたらしいケースもある。…

ピンクピン太郎日記

パンダの赤ちゃんのあだな、「ピンクピン太郎」を知らなくて、テレビをあんまし見ないのもいけないなあと悔やまれました。それでつい、居間を通りすがりにテレビを気にしてみると、やはり通りすがりらしきひとが「おうち時間が増えたので」とインタヴュに答え…

乙女語

友人の夫りゃくして友夫さんが乙女語なる乙女なことばの蒐集家*1だそうで、わたくしの辞書にはあんまりないわね~!と、模索しました。おもしろかった。ことばに、ぞくぞくっとすることは多いほうだとおもう。 小さいシャーロキアン*2シャーロキアンって単語…